歩道に立ち、車が通る度に手を叩いて喜ぶ男の子がいた。近所では有名だった。数年後、少年は自転車に乗り変な歌を歌いながらふらふらと走り回るようになった。カゴにはいつもヤクルト。あれから15年。ヤクル トがいた。相変わらず自転車に乗りふらふらとしていた。顔付きは大分変わっていたけれど、すぐに分かった。ヤクルトが帰ってきた。